記号、現実、理想主義

社会について学び、考えるブログです

2018-01-01から1年間の記事一覧

マイノリティに配慮しました、は嘘だ

マイノリティに配慮しました、というのは嘘だ。正確には、マイノリティに配慮すべきと考える人がマジョリティになったから配慮しました、だ。 数というのは単純に力だ。多くの人々がそうだと考えることが常識となり、ルールになる。もしこれが嫌でマイノリテ…

全ては快不快の問題じゃないか

ライトノベルの表紙が性的であることについての批判が広がっている。その際に、快不快が軸ではない、という筋で論を張る人がいる。 何を言っているのか。全ては快不快の問題じゃないか。 女性が性的に消費されることを問題視する姿勢はわかる。しかし、それ…

デフレ時代の不幸なオリンピック

2020年の東京オリンピック、ケチが随分とついているように見える。 今は開催のためにボランティアを募集していることが、学徒動員だなんだと文句をつけられている。 しかし、これは以前に「開催費が高すぎる」として批判を受け、その後コンパクト五輪という…

【読了】インベスターZ

[まとめ買い] インベスターZ 作者: 三田紀房 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 読み終わった後、非常にデザインの美しい漫画だと思った。ここで言うデザインとは、設計という意味である。 この作品は投資の世界に足を踏み入れることになった中…

反ワクチンを広めることに意味はなかった

先日、小児科医の方のブログを読んで、反ワクチン派にとっても反ワクチン思想を広めることは子供の命を守れないという点で意味がなかったのだということに気がついた。 順を追って説明する。 まず、 周囲の人の多くがワクチンを受けていると、受けている人自…

現代における本屋の価値

私は電子書籍を活用している。なぜなら、今まで何千冊もの本を置くスペースがないという理由で処分してきた苦い経験があるからだ。電子書籍なら、置くスペースのことなど気にせずに本を買えるし、捨てるという苦い経験をせずに済む。 一方で、本屋にも行く。…

【読了】右翼と左翼

右翼と左翼 (幻冬舎新書) 作者: 浅羽通明 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2006/11/01 メディア: 新書 購入: 7人 クリック: 171回 この商品を含むブログ (170件) を見る まず、右翼と左翼の定義について勉強しようと思い上記の本を読んだ。Wikipediaの左翼…

多様性は受け入れるしかない

多様性は受け入れるしかない。しかし、それはあなたの望む多様性ではない。 他者の多様性を認めないのは多様性ではない、という欺瞞 ここ数年、多様性を認めよ、という言説が政治的に正しい姿勢としてにわかに盛り上がりを見せている。多様性を認めない人は…

【読了】猫組長と西原理恵子のネコノミクス宣言

猫組長と西原理恵子のネコノミクス宣言 作者: 猫組長,西原理恵子 出版社/メーカー: 扶桑社 発売日: 2018/06/02 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る この本は、山本一郎氏がオススメをしていたので買ってみた。 lineblog.me 読み始…

輪るピングドラムと地下鉄サリン事件

7年前の7月7日、輪るピングドラムというTVアニメの放送が開始した。 www.amazon.co.jp このアニメは、非常に挑戦的な問題作だ。親の愛に恵まれなかった子供たちはどう生き残っていくべきかを、地下鉄サリン事件をモチーフに描いた作品だからだ。 私はこの作…

死刑賛成論者として

anond.hatelabo.jp 本日、松本智津夫死刑囚こと麻原彰晃の死刑が執行された。 それに合わせて、上記の死刑廃止論者の意見が投稿されたので、これについて思うところを述べたい。 この論ではまず、推定無罪の原則が骨抜きになっている現状が語られる。次に、…

安楽死を制度として求める人たち

安楽死を認めることは寛容である、と言いたげな意見を読んだ。私はこの意見に真っ向から反対するものであり、安楽死を制度として求める人たちの醜悪さについてここで述べたい。 ここでは、医療行為の延長線上の安楽死ではなく、社会インフラとしての安楽死に…

本気で選挙に行く意味あると思ってる

anond.hatelabo.jp まず、このエントリにおける「意味」という言葉が「影響」でしかないことを指摘しよう。その上でこのエントリを読むと、彼が述べていることは大筋で間違ってはいない。 ただ1票を投じるより立候補したりテロを起こしたりする方が政治に与…

大衆は右と左どちらを向くのか?

私は理系の大学出身であり、あまり社会学には明るくない。 だが、そんな中である予想を立てている。昨今の左派の凋落、右派の台頭は、右派こそがより大衆の方を向いているから起きている、と。 今は左派が大衆に寄り添わず、右派がその役目を果たしている時…

このブログを作ったきっかけ

私は1983年にブルーカラー労働者と専業主婦の家に生まれた。暮らし向きは特に豊かではなかったが、住むところと食べるものに困った記憶はない。一般的な大衆の家だ。周りも同じような家庭背景を持っていた。だから、私の地元の友人たちはブルーカラー労働者…